INSネットの「ディジタル通信モード」が2024年1月から段階的にサービス終了。影響と代替策は?
INSネットの「ディジタル通信モード」が、2024年1月から段階的にサービス終了します。
INSネットはNTT東日本・NTT西日本が提供するISDN回線です。高い安全性と光回線よりもコストパフォーマンスに優れた人気のサービスでしたが、機器の老朽化による固定電話網からIP電話網への切替に伴って、一部サービスが終了することとなりました。
IP網への切替は順次行われ、切り替わり後も「通話モード」は利用できますが、「ディジタル通信モード」は利用できなくなるため注意が必要です。
関連リンク:
INSネットをご利用の事業者さまへ|固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行|Web116.jp|NTT東日本
「INSネット」をご利用の事業者さまへ|固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行|NTT西日本
対象となるのは、NTT東日本・NTT西日本の提供する「INSネット64」「INSネット64・ライト」「INSネット1500」のいずれかのサービスを契約していて「ディジタル通信モード」を利用している方のみです。
たとえば電話とFAXで2回線を別々に使うためにINSネットを利用していた方であれば、ディジタル通信モードは利用していないので影響を受けません。
もし、自社や自店舗で、店舗間のPOS端末通信や、クレジットカード会社との信用照会などでディジタル通信モードを利用している場合は、サービス終了の対象となります。
お使いの機器やシステムが「ディジタル通信モード」を利用しているかの確認方法はNTT東日本・NTT西日本のサイトで紹介されていますので、そちらをご参照ください。
画像引用:
INSネットをご利用の事業者さまへ|固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行|Web116.jp|NTT東日本
補完策は2027年頃まで提供予定も、万全ではない
補完策として、2027年頃までを目途に「切り替え後のINSネット上のデータ通信」が提供されるとされています。ただし、こちらはあくまで移行期間の補完策であり、伝送遅延が生じ処理時間が増大する等、利用する機器によっては通信に影響が発生する可能性があるようです。
そのため、早急に移行先サービスを探すことをおすすめします。
代替には手軽で安全なトリプルSIM Wi-Fiがおすすめ
高い安全性で、EDI(電子商取引)やEB(電子バンキング)をはじめ、POS(販売情報管理システム)や警備用端末など、さまざまな分野で活躍していたINSネットのディジタル通信モード。どのような代替手段があるのでしょうか?
フレッツ光などの光回線に乗り換えるという手段も、もちろんあります。少々時間はかかりますが、光回線を契約し、工事をして、インターネットから遮断されたグループ用のネットワークを構築するサービスを導入する、これでINSネットのディジタル通信のように安全性の高いネットワークを実現できます。
「そこまで手間はかけられないかも」「それよりもっと手軽に始めたい」という人には、「トリプルSIM Wi-Fi powered by DoRACOON」がおすすめです。
こちらはdocomo、au、SoftBankのモバイル回線経由でインターネットに接続するサービスです。3大キャリアの回線のうち、自動で快適に通信できる回線に接続してくれるので通信障害にも強く、INSネットの代替として高い業務継続性が期待できますよ。
VPNを利用してセキュアな通信が可能な点も見逃せません。POSやクレジットカード用の端末を安全に使えることから、INSネットと同様の使用感でシステムを継続利用することができるのは大きな魅力です。
光回線に切り替えようと思ったら、工事や費用がどうしても気になってしまいますね。一方、「トリプルSIM Wi-Fi powered by DoRACOON」なら回線工事がいらず、価格もお手頃です。切り替えを急ぎたい今こそ大活躍しますよ。
INSネットのディジタル通信と違い、日常的にWi-Fiルーターとしても使える点も嬉しいですね。
こちらのサービスはNTTBPのWEBサイトからも申し込むことができます。切り替えをお悩みの方は、ぜひ検討してみてくださいね。
関連リンク:
トリプルSIM : Wi-Fiサービス : NTTBP|NTTブロードバンドプラットフォーム
代替サービスへの移行準備はお早めに
2017年から長らく告知されていたINSネットの「ディジタル通信モード」が、いよいよ本当に終了となります。2027年まで利用できる補完策はあくまで補完に過ぎず、期限がある上に、業務利用に耐えうるかわかりません。代替サービスへの移行は早めに済ませておきたいですね。