ゼロトラスト端末の快適な無線通信を確保するための802.1X認証

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1. はじめに

企業や店舗のネットワークは、セキュリティと利便性の両立が求められています。特にWi-Fi環境では、業務用端末以外の接続を防ぎ、ゼロトラストを実現することが重要です。その鍵となるのが802.1X認証です。近年、クラウド型での提供が進み、導入・運用のハードルが大きく下がっています。

2. 802.1X認証とは?

802.1Xは、ネットワークアクセス制御の標準規格で、証明書ベースの認証により、許可された端末のみを接続可能にします。これにより、オフィスや店舗のWi-Fiに「余計な端末」が入り込むリスクを排除し、ゼロトラストセキュリティを強化します。

関連情報:無線技術ガイド:IEEE 802.1x認証:NTTBP

3. クラウド型で進化する認証運用

従来のオンプレミス型認証サーバでは、証明書発行やID管理に手間がかかり、異動や退職時の更新作業が煩雑でした。クラウド型では以下のメリットがあります。

  • ID管理基盤との連携
    Azure Entra IDやIntuneと連携し、証明書の発行・廃止を自動化。運用負荷を大幅に削減。
  • マルチベンダ対応
    Aruba、Cisco、Juniperなど、既存ネットワーク環境に柔軟に対応し、ベンダロックインを回避。
  • サービス利用型で導入容易
    アプライアンス不要、クラウドサービスとして提供可能。初期投資を抑え、短期間で導入。

4. Wi-Fi品質向上への効果

802.1X認証はセキュリティだけでなく、Wi-Fi品質改善にも寄与します。

  • 不要端末の排除による帯域確保
    許可された業務端末のみ接続することで、通信品質を安定化。
  • 高密度環境での最適化
    スタジアムや大規模オフィスで培った設計ノウハウを活用し、チャネル設計・電波出力を最適化。Wi-Fi 6E/7対応でさらなる品質向上。

5. 実績とユースケース(社名非公開)

  • 大手製造業の販売店舗
    数千拠点・数万端末規模で802.1X認証を導入し、業務用Wi-Fiのセキュリティを強化。顧客アプリとの連携で自動接続も実現。
  • 通信キャリア系の大規模オフィス
    クラウド型認証基盤を採用し、証明書管理を自動化。ゼロトラスト環境を構築しつつ、Wi-Fi品質を維持。

6. まとめ

802.1X認証は、クラウド化と自動化により、セキュリティと品質を両立する次世代Wi-Fiの必須要素です。ゼロトラストを実現しながら、運用負荷を軽減し、ユーザー体験を向上させる――その価値は、今後さらに高まるでしょう。

関連情報:
フリーWi-Fi(Japan Wi-Fi認証サービス):NTTBP
無線技術ガイド:IEEE 802.1x認証:NTTBP

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